危篤を知らせる
危篤とは、病状などが悪化し、生命が危険な状態に陥ることをいいます。そのときから葬儀の準備が始められる、ともいえます。
「あと1日か、2日ではないでしょうか」
などと医師から病人の危篤状態を告げられたら、手分けして、速やかに各関係者に連絡をとります。
危篤連絡の順番は
危篤連絡の順番は家族や近親者を最優先とし、次に病人が会いたがっている人、病人に会わせたい人に連絡をとります。
連絡をする範囲や順番については、事前に決めておいた方が、いざというときに慌てずに対処できます。危篤の連絡は、深夜や早朝であっても電話で連絡をとります。
その際、危篤者の氏名、危篤者のいる場所とその電話番号(正確な病院名、病室)、来てほしい時間を相手側に伝えなくてはなりません。
危篤連絡の言葉
挨拶や病状などの細かな説明は省いても構いません。用件だけを的確に伝えることが大切です。
「夜分遅い時間に申し訳ございません。私は○○の長女で××と申します。実は父の○○(氏名)が危篤となりました。○○駅近くの××病院の○○号室に入院中ですが、一目会っていただけないかと思い、お電話を入れさせていただきました」
伝言になる場合などは、病院名等復唱をお願いするとよいでしょう。ただし伝えたい相手が高齢者であったり、病気療養中のときは、そのご家族の判断に任せましょう。
末期の水
臨終にあたっては、末期(まつご)の水(死に水)をとる習わしがあります。故人への最期の手向けであり、お別れの葬式ともいえます。
清潔な茶碗などにお水を入れたものを用意し、そこへお箸などの先に脱脂綿を巻きつけた先端を浸し、病人の唇を軽く湿らす程度に触れさせます。
臨終に立ち会った人全員が行いますが、順番は配偶者など血縁の深い順番に手向けます。他の人は自分の順番がくるまで静かに待ちます。現在では、末期の水は故人が帰宅後に行われることもあります。